女性の土木作業員

昔より働きやすくなってはいるものの

土木作業が肉体的にかなりハードな仕事であることは周知の事実でしょう。

男性でも慣れるまでは相当苦労する仕事であり、それを女性がこなそうとすれば数倍の負担がかかることは説明するまでもありません。

したがって現場で一作業員として活躍する女性はごく少数です。

しかしそれでも運搬する資材等や使用する重機が昔に比べて軽量になっているため、一昔前に比べれば若干女性にも手が届く職業にはなってきているようです。

受け入れ態勢がまだ不十分

男性主体の現場で女性が働く上での苦労としてトイレや更衣室の問題があります。

土木作業の現場には仮設トイレが設置されることになりますが、作業員のほとんどが男性であるため女性用トイレというものはほとんどありません。

また女性だからといって特別な配慮を受けられることもなく、むしろベテランの作業員の中には女性の存在を煙たく感じる人もいるのが正直なところです。

土木現場で女性が作業員として働くことはハード面から考えてもまだ発展途上であるといえます。

「ドボジョ」とは

土木作業がまだ男性の仕事というイメージが強いのは前述のとおりです。そんな中、国土交通省では土木業界でも女性を積極的に活用しようという取り組みを進めています。

土木系女子、通称「ドボジョ」が建設業界に占める割合はおよそ15%ほど。

慢性的な人手不足に悩む土木現場においてこれまでの男性主体の流れを断ち切り、女性にもチャンスを与えたいというのがこの政策の狙いです。

しかし前述のような労働環境の未整備に加えて、結婚や子育てとの両立支援策も確立していないことからなかなか思うように女性の労働力を獲得できていないのが現状です。

これを打破すべく、国土交通省では国が行う公共事業においては女性用のトイレ、更衣室を必ず設置することを呼び掛けたり、各企業に女性活用のモデル策を指導したりなどの活動を行っています。

会社によって女性作業員に対する考え方に温度差があるのが正直なところですが国の方針がはっきりしているため、長い目で見て女性の活躍する余地は大いにあるといえます。

女性は建設現場の潤滑油

土木作業員として活躍する女性はごく少数にとどまっていますが、現場に出入りする女性は実は増えつつあります。

見た目は作業着にヘルメットと作業員さながらですが、これらの女性は検査技師や、施工管理士として土木の現場に携わっているのです。

土木現場において、女性はその身体的特徴から男性に劣る部分も多いですが、逆に女性であることがメリットになることもあると考えられるようになってきました。

土木現場には、その工事に関係するさまざまな立場や職種の人が出入りします。

このとき、現場が男性ばかりだと、ときに人間関係がギスギスしてしまうこともあるようですが、ここに女性が一人でもいることで円滑なコミュニケーションがとれるという声が実際に女性を活用している会社から多くあがっています。

女性はコミュニケーション能力が高く、周囲の人と強調して仕事を進めるのが得意である傾向にあるので、段取りや調整に長けており、工程間のネットワークが重視される建設業において重宝されてきているのです。

また、土木現場における作業内容は多岐に渡るため、技術や能力で腕力をカバーできるという考え方も目立ってきています。

一見すると重労働に思える作業でも、細かい部分は女性の技術労働者も十分に活躍できるととらえ、男性の苦手とする部分をフォローしてもらおうという狙いで女性の採用に踏み切っている会社もあります。

このように女性の労働力を最大限に活用しようという向きが今後さらに強まりつつあるため、土木に興味を持っている女性は現場の作業員にこだわらず広い視野を持って就職活動を行うとよいでしょう。