電気工事士のつらいこと・大変なこと・苦労

電気工事士のつらいこと・大変なこと

日々の勉強が欠かせない

電気工事士になるには、国家試験を受けて資格を取得することが必要ですが、いざ現場に出てみると、試験対策レベルの知識ではまったく足りないことがわかります。

電気工事は幅広い種類があり、また現場ごとに状況もさまざまです。

知らないことに出くわすたび、先輩に尋ねたり、自分で調べたりして、ひとつずつ覚えていかなくてはなりません。

とくに新人や若手時代のうちは、仕事自体に不慣れなうえ、知識的にもわからないことだらけで、つらい、手に負えないと感じる場面も多いでしょう。

また、ある程度のキャリアを積んで一人前の電気工事士となったあとも、新しい技術やサービス、電気機器などが開発されるたび、一から勉強しなければなりません。

キャリアアップを目指すなら、「第一種電気工事士」や「電気主任技術者」など、上位資格取得のための試験勉強も必要です。

電気工事士になるなら、そうした勉強量の多さは、あらかじめ覚悟しておくべきといえるでしょう。

体力的な負担が大きい

電気工事士の仕事は、現場での工事作業がほぼすべてであり、基本的に1日中立ちっぱなしです。

さらに、電気工事士が作業中ということは、その現場は大半がまだ電気が通っていない状態ということであり、冷房や暖房は使えませんし、建物が何階建てであろうとエレベータやエスカレータも使えません。

真夏でも、まったく空調の効かない環境で、重い資材を抱えて階段を何フロア分も往復することもあるため、電気工事士は体力勝負の側面が非常に強い仕事といえます。

腰につけて常時持ち歩く電動ドライバーなどの工具類、いわゆる「腰道具」も、まとまると相当の重量となり、腰痛を抱えてしまう電気工事士も少なくありません。

年齢を重ねれば重ねるほど、これまでの負担が蓄積して徐々にムリがきかなくなり、仕事に支障をきたすケースも増えるようです。

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電気工事士の悩み

電気工事士の職場は、上下関係が厳しいところが目立ちます。

見習いの間は、上司や先輩の指導の下で作業することになりますが、仕事が遅ければ急かされ、間違っていれば怒られ、ときには厳しく叱責されたり怒鳴られたりすることもあります。

また、現場では自社のスタッフだけでなく、大工や職人、工事業者などと連携して作業することも多いです。

そうした建築業界で働く人たちのなかには、気難しかったり、他人に厳しい人も少なくありません。

このため、電気工事士は職場における人間関係に悩みがちです。

ただ、相手の年齢も性格も立場もそれぞれに異なる以上、ある程度付き合いが難しくなるのは当然ですし、厳しく指導されることがあっても、それは後輩をきちんと育てたいという優しさの裏返しでもあります。

嫌なことがあっても、あまり深刻に思い悩んだりせず、そのぶん休日に楽しいことをして忘れるなど気持ちを切り替えていくことも大切です。

電気工事士を辞める理由で多いものは?

電気工事士を辞める人で圧倒的に多いのは、就職して間もない時期に、すぐ諦めてしまうパターンです。

上述したように、新人の電気工事士は覚えないといけないことが非常に多く、人間関係の難しさもあって、仕事に戸惑いがちです。

そこで踏みとどまって努力できればいいのですが、うまくいかないことが続き、先輩などから厳しく注意された際などに心が折れてしまって、半人前のうちに辞めるケースがよく見られます。

電気工事士は、実力を磨いていけば収入アップが期待できますし、一人立ちして独立開業することも可能ですが、そこにたどり着くまでが大変な職業です。

中途半端なところで挫折しないためにも、しっかりとした目的意識をもち、少々のことで投げ出したりしないとしっかり腹をくくってから、電気工事士になる必要があるでしょう。