型枠大工の仕事

鉄筋コンクリートの型をつくる

型枠大工の仕事は、一般的な大工と異なって木造建築物をあつかう仕事ではありません。

鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートといった大規模な建物や工作物における、コンクリートを流し込む「型」をつくるのが仕事です。

この「型」のことを型枠というので、これをつくる大工は型枠大工と呼ばれます。

コンクリートは、セメントと水と砂利を混ぜて作りますが、混ぜた当初はドロドロの液体状のものです。

これをレディミクストコンクリートとか生コンクリート(生コン)などと呼びますが、これを流し込む型枠が無ければ、鉄筋コンクリートの建物はつくれません。

コンクリートはセメントと水が化学反応して固まり、しっかりと強度を出すのに時間がかかるからです。

表面が固まるのは丸一日程度ですが、コンクリート本来の強度が出るのは4週程度かかります。ただし、型枠を外すことができるのは一般的に、1週間程度とされています。

なお、コンクリート強度は温度に大きく左右され、湿度や水分量にも左右されますので、これはあくまで目安ということになります。

骨組みをつくる重要な役割

コンクリートの比重は大きいので、型枠をやわにつくってしまうと、建物がつくれません。それどころか、大規模な建築物でコンクリートを流し込んだ型枠が崩れた場合、労働災害が発生しかねないのです。

大量の生コンに巻き込まれたら、屈強な現場の職人たちもひとたまりもありません。

また、崩れないまでも型枠ががっちりと組まれていないと、コンクリートがしっかりと固まって強度を出すまでに振動等の影響を受けてしまいます。

そうなると、コンクリート本来の強度を出すことができず、構造上の欠陥が生じてしまいます。このように型枠大工は、鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートの骨組みをつくる、重要な役割を担っているのです。

建物だけが対象ではない

一般的に大工というと、建物をつくる職人というものですが、型枠大工は建物だけが対象ではありません。

土地や道路を造成したりした際の土留めの擁壁や、コンクリート製のオブジェなども、型枠がなければできませんので、型枠大工の出番になります。

あまり数は多くないのですが、公園などにあるコンクリート製の遊具の骨組みも、この型枠大工が形の基をつくっているといっても過言ではありません。

一般にはそれほど知られていませんが、公園にあるような曲面の多いものは、型枠をつくるのも難しいので、知識と経験が必要とされます。