女性大学職員のキャリアアップ

幹部はほとんどいないが、昇進は可能

国公立大学を対象とした調査では、学長補佐、部局長、監事など意志決定機関における女性比率は5%以下(平成25年度)という結果が出ています。

しかし、女性職員は出世できないとあきらめることはありません。

平成25年度の統計では、主任は53.8%、係長、専門職員等は27.2%を女性が占めているのです。

女性管理職がどんな仕事に就いているかというと、たとえば事務局責任者として嘱託社員や派遣社員などが混在する実務チームを管理・統括する役割です。

組織運営を主導的な立場で行うためやりがいがある一方で、正規職員というだけで、ひとりだけ恵まれた待遇とみられるため、難しい人間関係を乗り越えた人だけが生き残る世界でもあります。

このように、事務局で多くの部下を持って管理職になるのとは別に、高いスキルを身につけ専門職として昇進する道もあります。

事務系の専門職員に対しては、医事・図書・国際交流・留学生・研究協力(京都大学の場合)といった分野で、経験に応じて昇進することができるようになっています。

専門職の場合、主任待遇には経験年数に応じて先任順で昇格できますが、次の係長待遇に上がるためには一定の評価が必要、最高でも課長待遇というのが一般的です。

専門職の職員は、学生や教員との関わりが強く、教育や研究などの大学特有の仕事を現場で支える役割を担っています。

このような現場のスペシャリストには男女の差があまりないというのが、大学で長く働くメリットといえるでしょう。

女性職員のキャリア開発

専門職の部署に配属された場合は、仕事を通してスキルアップを図ることができます。

たとえば、留学生担当になった場合は語学力—、英語だけでなく、中国語や韓国語での会話やメールのやりとりも、日常的に経験できます。

就職支援担当になった場合は、キャリアカウンセリングの技能を身につけ、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)の資格を取る人もたくさんいます。

CDA取得者の比率は約6:4で女性のほうが多いといわれています。

また、学生募集の部署に配属された場合は、企業の広報やマーケティングの部門と共通する仕事が多く、企業に近いビジネススキルを身につけることもできます。

最近では、国立大学が独立法人化されるなど、大学の体質が変わり、一般企業と変わらない職場になりつつあります。

定年以外の退職者の平均勤続年数が、独立法人化前の約28年から、現在は約7年にまで下がった(新潟大学/2013年・男女合計)というデータもあるのです。

大学職員は安定しているから何もしなくてよいというわけではなく、より待遇の良い大学があれば転職、あるいは異業種への転身なども視野に入れてスキルアップを図ることが大切ではないでしょうか。