大学教授の役割

「有識者」としての役割

国や自治体などが、何か専門的なことを検討しなければならない場合に「有識者会議」を組織することがあります。

たとえば「いじめ」が社会問題化した場合に、その対策をまとめるために有識者を集めた会議を開くという具合です。

ここで「有識者」と呼ばれる人は、大半が大学教授です。それぞれの分野において最も高いレベルの知識を有しているということが前提になっているため、こうした会議では持ち前の専門知識を政策や対策などに反映することが求められます。

どこにでもいる人ではないからこそ、社会は大学教授に対して有識者としての活躍を期待しているのです。

学会活動、学術振興の役割

大学教授の研究活動は、何も大学内だけのことではありません。それぞれの研究テーマにおいて学会が開かれ、同じテーマを研究している研究者が一堂に集まって研究成果を発表しあいます。

こうした活動は大学教授ならではの役割といってもよく、研究に専念できる環境にある大学教授は学術振興に貢献する責務があるといえます。

ノーベル賞などに象徴されるような学術賞の多くは、学術振興に貢献して大きな研究成果を挙げた人に対して贈られるので、受賞者のほとんどは世界中にあるどこかの大学教授です。

研究成果を社会に還元する役割

現代の高度な文明社会は、多くの科学技術によって成り立っています。これまでに数え切れない研究者が画期的な発明や開発をしてくれたおかげで、便利で豊かな生活ができているわけです。

このように研究者が社会を良くするような貢献をすることを、研究成果の社会還元といいます。

大学教授が属する学術研究の世界では、いかにして研究成果を社会還元するかというのも大きなテーマになるので、大学教授に与えられた重要な役割のひとつだと言えるでしょう。

学校運営と改善

大学教授は社会的な面だけでなく、学校内でも重要な役割を担います。

ひとつは大学の学校運営の改善と発展を助けること。そしてもうひとつは教育の質や水準を向上させることです。

大学教授の仕事は、大きくわけると授業と会議と研究になります。それ以外の雑事も少なくありませんが、この3つの仕事がほとんどです。

この仕事のうちの会議とは、学会など研究のための会議もありますが、それだけではなく、どうやったら学生を増やすことができるか、授業の質を高めるにはどうしたらよいかといった学校運営に関する会議も多くあります。

日本は近年少子化で子供の数が減ってきていますから、学生を獲得するために、大学はさまざまな取り組みを行っています。しかし、それは大学の運営者だけが考えればいいというものではありません。

子どもたちに「この大学に入学したい」と思わせるのは、カリキュラムや授業内容、大学教授の存在が大きいところですから、大学教授がそうした学校運営に関わるのは当然ともいえるのです。

学生とのコミュニケーション

教育水準の向上のため、さまざまな取り組みが行われていますが、そのひとつとして大学教授と生徒が日常的にコミュニケーションを持つということが考えられています。

以前は、大学教授は授業で生徒にわかりやすい知識の伝達をすれば、役割を果たしているという評価が与えられていました。

しかし現在は、大学教授と学生がコミュニケーションを持つことで、さらによい教育関係を構築することが目指されています。

授業中の息抜きの会話や、授業やゼミが終わってからの学生との雑談など、日常的に学生とコミュニケーションを取る役割も求められています。