雑誌に関わる職業、仕事(読了時間:7分1秒)

ファッション、スポーツ、ライフスタイル、旅行、音楽…。

書店を訪れると、実に多種多様な雑誌が販売されていることに気付きます。

出版不況といわれて久しい現代社会ですが、いまだに根強い人気を誇る雑誌や、新しく刊行される雑誌も多々あり、それらは大勢の人の手によって作られ、私たちの手元にまで届いています。

そんな雑誌に関わる職業や仕事には、いったいどのようなものがあるのでしょうか。

今回は、その代表的なものを紹介していきたいと思います。

雑誌に掲載する記事や写真を作る仕事

雑誌の誌面を構成するうえで不可欠な素材となるのが記事や写真です。

テーマに基づいた記事を書くのが「ライター」です。

ライターにはさまざまな記事を書く人がおり、スポーツや科学技術など特定の分野を専門とするライターもいれば、幅広いジャンルの記事を書くライターもいます。

続いて、誌面に掲載する写真を撮影する職業が「カメラマン」です。

カメラマンはカメラの専門知識や撮影技術を持ち、より見やすく、わかりやすく、美しい写真を撮影します。

こうした専門スタッフをはじめ、雑誌制作に携わる人をまとめ、さらに雑誌の企画を立てて予算どりをしたり、記事の編集、取材などに幅広く携わるのが「編集者」といわれる人です。

編集者は集まった記事や写真の内容をチェックし、デザインやレイアウトを行うスタッフとも連携しながら、印刷できる状態になるまで進行管理をしていきます。

また、誌面の内容に間違いやミスがないように、おもに文字部分を確認するのが「校正者」の仕事です。

校正者は文章上の単純な誤字脱字はもちろん、わかりにくい表現がないかや、読み手に不快な印象を与えないかどうかなども考えながら内容をチェックします。

ライター

ライターは、書籍や雑誌、Web、メールマガジンなどに掲載される記事を書く仕事です。

出版社等の編集者から依頼を受け、取材や集めた資料を基にして執筆を行います。

スポーツや科学技術など特定の分野を専門とするライターもいれば、まんべんなくさまざまなジャンルに取り組むライターもいます。

出版社や編集プロダクション勤務後に独立して働く人が多いですが、常に編集者の意向や企画をしっかりと汲み取り、それに見合った質の高い記事を締め切りまでに仕上げる必要があります。

カメラマン

カメラマンは、カメラの専門知識や撮影技術を持ち、報道、芸能、広告などの各分野において、写真を撮影する仕事です。

カメラマンの多くは専門分野をもって活躍しており、「広告カメラマン」「報道カメラマン」「スポーツカメラマン」などと肩書きが付けられます。

結婚式、学校の遠足や行事、家族のイベントなど、カメラマンが必要とされる場はさまざまありますが、クライアントのニーズを汲み取ったうえで、質の高い写真を撮影することが求められます。

撮影後、パソコンを使っての修正作業などまで行うこともあります。

編集者

編集者は、書籍や雑誌、漫画などを企画・制作する仕事です。

出版社や、その下請けとなる制作プロダクションに会社員として勤める人と、フリーランスで働く人がいます。

出版社で働く場合、主に企画や予算どり、取材、記事編集などを行いますが、一人の編集者がどの業務にどの程度携わるかは、勤務先や企画によっても異なります。

小説や漫画の編集者として働く場合には、作家と二人三脚になって次の連載の案を出したり、執筆に必要な資料を集めたり、原稿のやり取りをしたりすることも編集者の仕事です。

校正者

校正とは、雑誌や書籍、漫画、カタログなどを制作する際に、誤植や言葉の用法をチェックしたり、内容のミスを見つけたりする仕事です。

原稿をもとに組まれた文字校正紙(ゲラ)を、元の原稿と比べながら、間違いがないか、言葉の使い方はおかしくないかなどを確認していきます。

常に集中力を保ち続けなければならない大変な仕事ですが、もし文字や内容が間違ったまま印刷されたことがわかれば、後から莫大な量を刷り直すことにもつながるため、高いスキルを持った校正は欠かせない存在です。

誌面のデザインやレイアウトをする仕事

良い記事や写真などの素材が集まったら、それを誌面として見やすくデザイン、レイアウトしていく作業が必要になります。

そこで活躍するのが「グラフィックデザイナー」です。

グラフィックデザイナーは、企画内容やコンセプト、ターゲットに沿ったページのデザインを考案し、レイアウトや編集を行います。

同じくデザインに関わる仕事に「エディトリアルデザイナー」といわれる人がいます。

エディトリアルデザイナーは、おもに書籍や雑誌、漫画、カタログといったページ数が多い印刷物のレイアウトを専門に手掛ける人のことをいいます。

印刷物の構成や表組みなどを踏まえて、雑誌全体のデザインやレイアウトを行っていくのがエディトリアルデザイナーです。

このようなデザインやレイアウト作業は、現代ではパソコンで専門ソフトを用いて行われるのが一般的です。

修正を繰り返しながらデザインが完成したら、印刷できる状態にするための入稿用データを作成する必要があり、その作業にメインで携わるのが「DTPオペレーター」です。

DTPオペレーターも、一部ページのデザインやレイアウトを担当することもあります。

グラフィックデザイナー

グラフィックデザイナーは、雑誌の広告、ポスター、チラシ、商品パッケージなど、主に印刷物のデザインをする仕事です。

主な勤務先は広告代理店や広告制作会社、企業の宣伝部ですが、フリーランスで働く人も多くいます。

仕事をする際は、企画内容やコンセプト、ターゲットに沿ったデザインを考案し、レイアウトや編集を行い、印刷や出版の入稿ができる状態までのデータを制作します。

場合によっては、イラストを描くイラストレーターや、キャッチコピーを作るコピーライターたちとチームを組んで動くこともあります。

エディトリアルデザイナー

エディトリアルデザイナーは、デザイナーの中でも、書籍や雑誌、漫画、カタログといった印刷物の表紙、目次、本文、グラビア写真などのレイアウトをする仕事です。

主な活躍の場はデザイン事務所となりますが、実力をつけるとフリーランスで働く人も多くいます。

雑誌や書籍の内容、コンセプトを正確に理解したうえで、見た目の美しさはもちろん、読みやすさ、必要な情報が読み取れるかといったさまざまな点にまで気を配ってデザインをしていく必要があります。

DTPオペレーター

DTPオペレーターは、デザイナーなどから支給されたデザイン案をもとに、パソコンを使って印刷物の入稿データ制作を行う仕事です。

デザイン自体はグラフィックデザイナーやエディトリアルデザイナーなどが中心となって行うのが一般的ですが、勤務先によってはDTPデザイナーが誌面のデザインを考えたり、レイアウト調整を手掛けることもあります。

雑誌が印刷される前の最終段階となるデータを作り上げるため、丁寧に、ミスのないように作業を進めていくことが重要です。

DTPオペレーターとして経験を積むと、デザイナーへステップアップしていく人もいます。

雑誌の印刷や販売に関わる仕事

雑誌のデザインが固まったら、いよいよ印刷をして製本し、適切な流通経路をたどって雑誌が書店に並べられる準備が行われます。

雑誌をはじめとする印刷物の印刷・製本を専門に手掛けているのが印刷会社であり、そこで働く人は「印刷会社社員」と呼ばれます。

印刷会社社員は、印刷・製本のみならず、営業や企画、デザイン・DTP、製版などのさまざまな職種に就いて活躍しています。

そして完成した雑誌を書店で販売するのが、私たちにとってもおなじみの「書店員」です。

書店員は、入荷した雑誌の陳列や棚作り、商品管理、レジ打ち、問い合わせ対応など、幅広い業務に携わります。

このように、雑誌が生み出されるまでにはたくさんの工程を経る必要がありますが、こうした工程の全体に関わっていくのが「出版社社員」です。

出版社は、大手企業から中小企業までさまざまな会社がありますが、「編集部」「制作部」「営業部」「企画部」「管理部」などに分かれているのが一般的で、それぞれの社員が担当業務にあたっています。

印刷会社社員

印刷業者とは、書籍や雑誌、パンフレット、カタログ、チラシ、写真などの印刷を行う会社および、そこに勤める人のことをいいます。

印刷業者には大手から中小の会社までさまざまあり、大手出版社の書籍や雑誌を大量に印刷するところもあれば、小さな会社のパンフレットや名刺などの少量の印刷依頼を受け付けるところもあります。

工場で実際に印刷・製本を行う人だけでなく、営業や企画、デザイン・DTP、製版などの仕事を行う人など、さまざまな役割を持つ人が働いています。

書店員

書店員は、書店で本の販売と店舗運営に関わるさまざまな業務に携わる人のことをいいます。

レジ打ちや問い合わせ対応のほか、棚作り、本の陳列・整理、店内清掃、在庫管理など、業務内容は多岐に渡ります。

本の並べ方や積み方、書店員が書くPOPひとつで本の売れ行きは大きく変わるため、常に創意工夫が求められます。

また、お客さまと直に接する仕事であるためホスピタリティ精神も大切となるほか、質問を受けた場合に備え、とくに最新の本については情報を仕入れておく必要があります。

出版社社員

出版社社員は、出版社に勤めて働く人のことをいいます。

大手から中小までさまざまな会社がありますが、「編集部」「制作部」「営業部」「企画部」「管理部」などに分かれており、それぞれの社員が担当の仕事に当たっています。

出版の仕事といえば、書籍や雑誌の企画や制作進行に携わる編集者の存在が一番にイメージされがちですが、このほかにも、自社の書籍をアピールするために書店を回る営業として働く人や、外部からの問い合わせ窓口となって働く人など、さまざまな役割を持つ人で出版社は成り立っています。

このように、雑誌は企画、制作、印刷、販売…といったように、とてもたくさんの工程を経て作られています。

また、一般的に雑誌を作るというと出版社で働くことを思い浮かべる人が多いでしょうが、それ以外にもプロダクションやフリーランス、印刷会社など、雑誌に関わることができる場や働き方はさまざまあります。

これらのどのような仕事に就くにしても、雑誌を愛し、人々に素敵な雑誌を届けたいという気持ちを持っていることは同じです。