経営資源とは

「経営資源」とは、新聞やニュースでよく見る言葉で、ビジネス書籍や雑誌には必ずといっていいほど出てきます。

では、経営資源とはいったい何を指しているのでしょうか。





経営とは?

経営資源の話をする前に、まず「経営」という言葉について理解しましょう。

経営とは、一言でいえば「事業を営むこと」です。

大きな会社も小さな会社もその「事業」を行うために、たくさんの機能を持ち、利益を上げています。それら全体を指して「経営」と呼んでいます。

経営の一連の流れ -美容室-

美容室を例にあげましょう。美容室を開業するには、まずどこの場所に開店するかを決め、壁紙などの内装工事を行います。

そして、椅子、鏡、シャンプー台などの大きな家具や器材、ドライヤーやシャンプー、タオルなど、細かい器具備品を取り揃えます。

美容師の資格を持った従業員を募集して雇うと同時に、ヘアカット代の価格設定や、どのような流れでお客さんにサービスを受けてもらうのかというオペレーションを考え、開業書類の役所への届出等の事務処理も行います。

開業したあとは、来てもらったお客さんにサービスを提供してお金を頂くと同時に、お客さんをたくさん呼び込むための広告をインターネットや美容雑誌に掲載したり、従業員の教育を行って、お客さんに満足してもらえるサービスの向上を図る努力をします。

毎月の従業員への給料支払い、社会保険料や税金計算、美容室の運営に必要なシャンプーやワックスなど消耗品を購入なども事業を営む上で重要な業務の一つになります。

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経営資源とは?-4つの要素~ヒト、モノ、カネ、情報-

経営資源とは、このような「経営」を行うために必要な全ての要素を指します。

マーケティングの世界ではこの「経営資源」を「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」の4つに分類しています。

ふたたび美容室の例で考えてみましょう。

美容室の開業では「ヒト」である美容師を雇います。美容室を経営するためには、お客さんの髪を切り、掃除をし、レジで精算をする「ヒト」が必要になります。

また、開業に先立って看板、カウンター、椅子、鏡などの美容室で使うための「モノ」を買いました。

そして、美容室開業のための店舗を借りるとき、「モノ」を買うとき、「ヒト」を雇うとき、必ず「カネ」が必要になります。

最後に、「情報」です。

美容室の広告を出すときに、どのように宣伝すればお客さんが来てくれるのか、今流行のヘアスタイルはどんなものなのか、知っていればいるほどお客さんに来てもらえますし、来てもらったお客さんに満足してもらえます。

こういった、美容室を運営するうえで必要な知識が「情報」になります。

経営資源の5つ目の要素 -時間―

最近では、インターネットの普及により従来の経営資源の4つの分類に「時間」という5つ目の要素が加わるようになっています。

それまではヒト、モノ、カネ、情報が多ければ多い分だけ売上が上がる、つまり儲けることができると考えられてきました。

しかし、IT技術で簡単に「情報」が入手できるようになったり「モノ」が安価に揃えられるようになると、今度は「いかに早く行動するか」という「時間」の使い方が事業を営む上で非常に重要になってきたのです。

美容室の例に戻りましょう。

お客さんにヘアカットと一緒に提供すると、とても売上が上がる新しいマッサージサービスがあるとします。

何十店舗も展開するような大型美容室がこの「新しいサービス」を行うには、課長の承認を取り、部長の承認を取り、会議にかけ・・・と多くの時間がかかるケースが大半です。

逆に、1店舗しか経営していない美容室では、オーナーの「明日からやります!」の一言でそのサービスをスタートすることができる可能性があります。

大手の美容室に先立っていち早く売上を伸ばすことができるかもしれません。

つまり、どのように事業を運営していくかを判断する「スピード」、それが経営資源の5つ目の要素、「時間」なのです。

この記事のまとめ

美容室の例でみたようなヒト、モノ、カネ、情報、時間といった要素は、他の事業でも当てはめることができます。

スーパーマーケットであれば「ヒト」の要素である美容師が店員になり、「モノ」の要素であるヘアワックスが肉や魚、野菜に変わるだけです。

このように、ヒト、モノ、カネ、情報、時間といった事業を営む上で必要なもの全てを「経営資源」と呼ぶのです。

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