就職事業内容、業務内容、仕事内容、職務内容の違いとは?(読了時間:3分3秒)

皆さんは、就職活動をしたり、ホームページなどで特定の会社の情報を調べていたりするときに、「事業内容」「業務内容」といった言葉を何度も目にしたことがあるはずです。 しかしながら、これらの言葉の意味や使い分け方について、正しく理解している人はあまりいないかもしれません。 今回は、似ているようで違う意味を持っている「事業内容」「業務内容」「仕事内容」「職務内容」について、それぞれの言葉の意味を追いながら考えていきたいと思います。

事業とは何か

今回のテーマを考えるうえで、まず押さえておきたいのが「事業とは何か」ということです。

「事業」という言葉を辞書で引いてみると、以下のように書かれています。

1. 生産・営利などの一定の目的を持って継続的に、組織・会社・商店などを経営する仕事
2. 大きく社会に貢献するような仕事

事業は、会社や組織などが行う「仕事」のことを表しています。

そして、事業内容とは、その仕事の内容を表したものになります。

たとえば、自動車メーカーであれば「自動車の生産・販売」、アパレルメーカーであれば「洋服の企画・生産・販売」といったことが事業内容にあたります。

事業を行う者(事業者)は、大きく「個人事業者」と「法人」の2種類に分かれます。

個人事業者とは、小売業や卸売業などを個人で営んでいる人のほか、医師弁護士税理士などの資格を持って、独立して働いている人も含まれます。

法人とは、株式会社などの会社をはじめ、国、都道府県や市町村、公共法人、宗教法人や医療法人などの公益法人などのことをいいます。

これらの事業者は、それぞれが定めた仕事を営利などの目的を持って継続的に行います。

業務とは何か

次に、最も混同されやすい「業務」と「職務」について見ていくことにしましょう。

「業務」とは、事業を行う会社などの各部署で行われており、事業の中で発生する一部の仕事のことを意味します。

先ほどの自動車メーカーの例で考えてみましょう。

自動車の生産・販売を事業として行う会社には、さまざまな業務があります。

商品を企画したり、研究や開発を行ったり、営業活動に出たり、あるいは広報として社外に会社をPRしたりすることも業務の一部です。

それぞれの業務は一般的に、内容ごとに「商品企画部」「研究・開発部」「営業部」「広報部」といった形で分けられています。

職務とは何か

次に「職務」です。

職務とは、会社などで働く個々人が担当する仕事のことをいいます。

もっと具体的にいうと、先ほどの業務をより細かく分けたものが職務となります。

たとえば「営業部」を例にとって考えてみましょう。

ひとくちに営業部といっても、大きな会社であればそこには何十人、何百人といった社員が所属しています。

全員が同じ仕事をしているとは限らず、Aさんは「国内の個人客向け営業」を担当し、Bさんは「海外の法人営業」を担当するといったことも出てきます。

こうした個々の具体的な仕事内容を表すときに「職務」という言葉が使われます。

じゃあ、仕事って何?

ここまでの内容で、「事業」「業務」「職務」については、だいたい理解できたのではないでしょうか。

それでは最後に、「仕事」について考えてみましょう。

「仕事」という言葉は、私たちにとって身近なものであり、実際に世の中でもさまざまな場面で使われています。

辞書で引いてみても、
1. 何かを作り出す、または、成し遂げるための行動。
2. 生計を立てる手段として従事する事柄。職業。
3. したこと。行動の結果。業績。

といったように、職業そのものを「仕事」ということもあれば、実際に行動した結果について「仕事」ということもあります。

言い換えれば、「私の仕事は医者です」ということも、「私の仕事は人の病気を治すことです」ということもできるということです。

「仕事」に関してはさまざまな考え方があるといえますが、基本的には個人が行うことに対して使われることが多いようです。

先ほどまでの話でいうと、「職務」については「仕事」という言葉で置き換えることができるといえるでしょう。

使い分けには要注意

今回見てきた内容を噛み砕くと、会社や組織が行っている大きな「事業」(必ずしもひとつではありません)の中に、いくつかの具体的な「業務」があり、その業務の中身をさらに細かく個人レベルにまで落としていったものが「職務」といえます。

これらの意味を混同してしまうと、たとえば転職の面接試験で「前職での職務内容を教えてください」と聞かれた場合、本来は「法人営業を担当していました」といったように言うべきところを、「営業部にいました」と話してしまうことにもつながりかねません。

今回見てきた言葉は、いずれも似たような意味を持つだけに、何となくわかったつもりで使ってしまっている人が多かったのではないでしょうか。紛らわしいものもありますが、一度ハッキリと理解しておけば、それほど難しいものではないはずです。 とくに面接を受ける際などには気を付けて、正しい意味で使い分けができるように練習してみてください。