グループディスカッションの役割はどんなものがある?

グループディスカッション(GD)では多くの場合、「司会」「書記」「タイムキーパー」といった役割を決めてからディスカッションをスタートします。

それぞれの役割をきちんと把握し、与えられた役割を最大限に生かしてグループに貢献することが重要です。





司会=リーダーシップが試される重要な役割

司会はディスカッションを仕切る役割ですので、リーダーシップを発揮してグループを引っぱっていく力が求められます。

ただし、グループを引っぱるというのは決して「目立つ」ことではありません。

全員がきちんと発言しているか、議論が脱線してしまっていないかを冷静に観察し、発言が少ない人に意見を聞いたり、議論を本筋に引き戻したりといった役割を果たす必要があるのです。

司会に真っ先に立候補して積極性をアピールしようとする人を見かけることがありますが、司会になったからといって自分のペースで勝手に議論を進めてしまったり、自分と考えが似ている人の意見ばかりを掘り下げたりしていると、自己中心的で周囲に配慮できない人物と見なされ、かえって評価を下げてしまう可能性すらあります。

メンバーの意見をうなずきながらしっかりと聞き、自分の考えとは異なる意見でも中立な立場で受け止めることが重要です。

また、発言していない人へタイミングよく発言を促したり、「〇〇という意見がありましたが、……という面からも考えてみてはどうでしょうか?」といったように議論を深めるきっかけを作ったりするのも司会の仕事です。

さらに、終盤に近づいてきたら「皆さんの意見を伺ってきて、〇〇と××という二種類の立場があると思うのですが、争点は……にあるようです。この点に絞って話し合っていきましょう」といったように、ディスカッションをまとめられるかどうかは司会の力量次第といってもいいでしょう。

書記=ただのメモ係ではなく全体を把握する力が求められる

書記はディスカッションで出された意見をメモし、記録していく役割を担っています。

しかし、単にメモを取っていればいいわけではありません。

書記は発言を記録しているわけですから、他のメンバーに比べて前に出た意見を正確に把握している必要があります。

よって、「いま〇〇という意見が出ましたが、これはさきほど出た××という意見と共通するところがあるようです」といったように、共通点や対立点を浮き彫りにし、ディスカッションの方向づけをする重要な立場でもあるのです。

司会をはじめ他のメンバーが気づいていない点について鋭く指摘し、全体を俯瞰的に見ていることをアピールできれば、司会にも劣ることのない高い評価を得ることも可能なポジションなのです。

また、ディスカッション後にプレゼンを行う必要があれば、発表用の資料を分かりやすくまとめられるよう、論点をきちんと整理して記録しておくのも書記の役割です。

一般的に、司会は目立つタイプの人がやりたがる傾向がありますので、あまりガツガツと発言するタイプではない人はGDにおいて不利だと考える人が少なくないはずです。

書記の立場をうまく活用することで、たとえディスカッションの最前線に立たなくとも、ディスカッションを実質的に仕切ってしまうことも可能です。

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タイムキーパー=時間配分を仕切り議論をまとめる力が求められる

タイムキーパーが「裏方」のような仕事だと思っているのであれば、とてももったいない考え方です。

なぜなら、タイムキーパーは「残り〇分です」と知らせるだけの時報係ではなく、司会や書記を巻き込みながら時間配分を決める主導権を握りやすい立場にあるからです。

ディスカッションを始める段階で、タイムキーパーから全体の時間配分について提案しておくといいでしょう。

そして、議論が白熱してきたり、残り時間が迫ってきたりした場合には、「時間のこともあるので、そろそろ〇〇という論点に絞ってまとめていきませんか?」といった提案をしていけばいいのです。

実際に社会人として働いている人たちも、会議となると当初の予定以上に時間がかかってしまい、結局重要なことが決まらなかった、といったことはよくあることです。

よって、常に時間を意識して発言できること、時間配分を考慮してディスカッションを計画できることは、社会人に求められる能力として高く評価される可能性があるのです。

この記事のまとめ

GDでは司会だけでなく、書記やタイムキーパーも重要な役割を担っています。

それぞれの役割を十分に生かしてグループに貢献することができれば、どの役割でも高い評価を得ることは可能です。

自分に向いている役割を見つけて、いち早くGDの得意パターンを作っていくといいでしょう。

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