団体職員の仕事とは? 団体職員・みなし公務員の一覧や公務員との違いについて解説

団体職員・準公務員が会社員や公務員と何が違うか、説明できますか?

巷で行われるアンケートの職業欄などを見ていると、しばしば「会社員」や「自営業」といった言葉の並びに「団体職員」という表記を見かけることがあります。

この記事では以下について解説します。

✅ この記事でわかること

  • 団体職員・準公務員・公務員の違い
  • 団体職員・準公務員の仕事一覧
  • 団体職員・準公務員になる方法

この記事で団体職員・準公務員・公務員の仕事の違いがわかるようになります。





団体職員・準公務員とは

団体職員と準公務員、それぞれの定義について解説します。

団体職員とは?団体職員の定義

団体職員とは、株式会社などの営利団体や、国家公務員地方公務員といった公務員以外の非営利組織で働く人のことをいいます。

その組織で働く人が団体職員に該当する組織の代表的なものとしては、以下が挙げられます。

【団体職員に該当する主な組織】

  • 独立行政法人
  • 国立大学法人
  • 第三セクター
  • 医療法人
  • 学校法人
  • 財団法人
  • 社団法人
  • 宗教法人
  • 政党
  • 医師
  • 弁護士
  • 農協等の公社・公団

これらの組織の特徴は、民間企業とは異なり、「営利を第一に追求しない」点にあります。

もっとわかりやすくいうと、公共のための事業や公的な性格を持っている活動を行う組織が、団体職員の勤め先であるといえるでしょう。

準公務員とは?みなし公務員との違いは?

準公務員とは、公務員以外で公共性の高い仕事をしている人のことです。

例えば、郵便局や日本銀行、駐車の監視員などが準公務員と呼ばれます。

みなし公務員とは、準公務員の別の呼び方で意味は同じです。

団体職員と準公務員の違い

団体職員は準公務員の一種です。

したがって、団体職員は準公務員であるとも言えます。

準公務員の中でも非営利組織に属している人を「団体職員」と呼びます。

詳しくは次の章の図を確認してください。

みなし公務員、準公務員とは

団体職員・準公務員一覧

団体職員・準公務員の代表的な組織を一覧として図にしました。

団体職員が準公務員・みなし公務員の一つであることがわかります。

団体職員・準公務員 一覧

準公務員は、もともと国営で民営化したもの、電力・ガスなど公共性の高いものです。

例外として、農協の職員は団体職員ではあるものの準公務員ではありません。

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団体職員・準公務員の仕事内容

ひとことで団体職員といっても、その仕事内容は所属する団体や、各人によって大きく異なります。

たとえば、農協と医療法人(病院)の役割はまったく異なりますし、同じ組織でも事務に携わる人もいれば、営業や販売、広報に携わる人など、さまざまな職種に就いている人がいます。

この点は、民間企業ともだいぶ近しい面があるといえるでしょう。

団体職員・準公務員と公務員の違い

団体職員と公務員の大きな違いは、以下の点です。

団体職員と公務員の違い
  • 団体職員:国や地方に補助金などをもらい、さらに会費収入などによって運営
  • 公務員:100%国および地方の出資による仕事をする

団体職員・準公務員は企業に属す会社員に近いと言えます。

ここからは、団体職員・準公務員と公務員の共通点・違いについて解説します。

団体職員・準公務員は公務員試験なし

団体職員・準公務員は公務員ではありません。

したがって、団体職員・準公務員になるために公務員試験を受けて合格する必要はありません。

団体職員・準公務員になるには、一般企業に就職するのと同じように採用試験・面接を受けることになります。

団体職員・準公務員と公務員との共通点

団体職員・準公務員と公務員には「社会全体に影響する公益性の高いサービスを提供する」という共通点があります。

そのため、団体職員・準公務員と公務員には、仕事をする上での共通点があります。

ストライキは禁止、副業も一部の団体職員・準公務員は禁止

団体職員・準公務員は会社員と同じく企業に雇われていますが、法律上は公務員と同じく公務に従事していると規定されています。

したがって、団体職員・準公務員は以下について公務員と同じく禁止されています。

✅ 団体職員・準公務員の禁止事項

  • ストライキを起こすこと
  • 副業が禁止されている組織がある
  • 接待や賄賂

団体職員・準公務員はストライキを起こすことはできません。

例えば、準公務員であるJR職員がストライキを起こしてしまうと、一般市民に大きな影響が出て日本経済に悪影響を及ぼします。

団体職員・準公務員は副業も、公務員と同じく禁止されている組織があります。

守秘義務が課され、公務に専念する必要があるためです。

安定性が高い

団体職員・準公務員は一般企業の会社員と比較して、安定した地位に就くことができます。

公益性の高い仕事なので、景気に左右されにくいからです。

健康保険や年金についても、公務員と同等の待遇です。

団体職員・準公務員になるには

団体職員として働きたいのであれば、一般的な企業に応募する際と同様に、各団体の求人情報をチェックして応募する必要があります。

求人情報は団体のホームページに掲載されることもあれば、就・転職サイトに掲載されていることもあります。また、ハローワークを通じて募集をかける団体も多いといわれます。

団体によっては学歴や年齢制限を設けていたり、特別なスキルや資格、あるいは職務経歴が求められたりすることもあります。

団体職員の仕事は人気が高いため応募が殺到しがちで、とくに採用人数が少なめの地方公共団体の団体職員となれば、かなりの倍率になることもあるようです。

団体職員・準公務員の給料・待遇

団体職員の給料や待遇は、勤める組織によって異なります。

この点は、一般的な会社員とほぼ同様と考えておいてよいでしょう。

ただし、その内容は公務員に準じている組織も多く、団体職員は会社員に比べると安定性が高いといわれています。

もちろん、国や自治体に守られている公務員と比べれば安定性は低いですが、経営状態によってはリストラやボーナスカットなどが行われる可能性がある民間の株式会社よりも比較的景気に左右されにくい面があります。

その結果として「安定して働ける」と感じやすいことから、就職の人気も高くなっています。

とはいえ、団体職員といっても多様な業務があり、組織によってはそれほど高額な年収が得られないこともあります。

全体として、地方よりは都市部の組織のほうが給与水準は高めに設定されているようです。

まとめ:団体職員・準公務員とは公共性の高い仕事

会社員とも公務員とも異なる立場にある団体職員。

皆さんにとって、あまり耳慣れない言葉であったり、身近な存在ではなかったりするかもしれませんが、じつは団体職員が所属する団体は日本全国にたくさんあります。

先に挙げた通り、団体職員には「安定性」といったメリットもありますし、民間企業と同様にさまざまな業務に就くこともできます。

これまで団体職員のことを意識していなかった方も、これから就職や転職を考えていく際には、ひとつの進路の選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。

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