「バーター」とは(読了時間:2分24秒)

「バーター」とは、芸能界でよく使われる言葉です。

この言葉を知っているとテレビの見方が変わるかもしれません。今回はこの「バーター」について説明します。

「バーター」の意味

バーターの語源

「バーター」とは交換条件、という意味で、言葉の語源には2つの説があります。

一つは「物々交換をする」という意味の英語の「barter(バーター)」からきているという説です。

また、状況として利益に目がくらんで安く手放すといった意味もあることから、なんとかその利益を得るための交換条件というようにとらえることもできるでしょう。

もう一つは日本語の「束(たば)」という言葉を逆さまから読んだ言葉がもと、という説があります。

テレビ業界ではよく「ハワイ」を「ワイハ」と言うなど、言葉を逆から読むことがありますよ。

そのような習わしからきたのではないかという説です。

テレビ局でのバーターの例

それではなぜ、束と言うのでしょうか?

それは、バーターとはセットで取引すると言う意味があるからです。

具体的に例を上げると、テレビ局側が芸能プロダクションに売れっ子の俳優Aさんに出演を依頼するとします。

その時、芸能プロダクション側ではAさんを出演させる代わりにまだあまり売れていないBさんも出演させてください、と言うように交換条件を出します。

つまりAさんとBさんを束で、セットで取引をするのです。

このように抱き合わせで出演させることを意味する業界用語がバーターです。

芸能プロダクションは、まだ売れていない無名の芸能人をなんとかテレビに出演させて知名度を上げるという役割を担っています。まず出演の機会を作らないことには芸能人として活動していくことはできませんよね。そのためには必要不可欠な取引がバーターと言えるでしょう。

「バーター」を使うシチュエーションと会話例

テレビ局と芸能プロだションが新しい番組の出演の契約の取引をするときなどに「今回は、AとBのバーターでひとつよろしくお願いします」というように使います。

このとき、AさんとBさんが必ずしも同じ番組に出演するとは限りません。同じテレビ局の別番組に出演する場合もあります。

このように交換条件を出せる人はどちらかというと優位な立場にある側か、同等な立場にいるといえるでしょう。

たとえば、売れっ子の芸能人が一人もいないプロダクションなら、一人出演させるだけでも精一杯ですから、バーターで取引することなどできません。

どれだけ持ち駒を持っているのかということが交換条件を有利に進めるポイントでもあります。

一般的な会社でのバーターの会話例

またテレビ業界に限らず普通の会社も取引するときの交換条件としてバーターという言葉を使うことがあります。

例えばお店から商品を販売させてほしいと依頼が来たとき、「この商品を納品しますので、代わりにこの商品も売ってもらえませんか」というように交換条件を出すこともできますね。

仕事相手だけでなく、「今日の仕事は僕がやっておくので来週はよろしく」というように会社の同僚同士でバーター取引をすることもあります。

また「昨日風邪で休んでたって言っていたけれど、渋谷にいたよね。口止め料とバーターでこの仕事手伝ってくれない?」というように相手の弱みに付け込んで交換条件を出してくる場合もあります。

仲のいい人同士の信頼関係があればできることですが、交換条件を出す場合はなるべく双方が気持ちよく納得する形にもっていくことが大切ですね。

「バーター」とは「交換条件」という意味で、主に芸能プロダクションが人気の芸能人と抱き合わせで、これから売り出したい芸能人を出演させるという手法です。

主に芸能界で使われる言葉ですが、同じようなことはビジネスの現場ではよくあることなので知っておくとよいでしょう。