中学校教師の役割

教科指導

どの校種でも、教師にとって中心となる職務は教科指導です。小学校から中学へと進んだとき、生徒たちが戸惑うのは「教科担任制」です。

小学校では、生活全般を共にし、自分の個性や得意・不得意などを承知している担任の先生が授業を行ないます。

それが中学に入ると、その授業だけ顔を合わせる先生が指導をするため、緊張する生徒もいるでしょうし、先生との距離を感じる子どももいます。

また、学習内容も細分化され、より専門的になります。そもそも、入学の時点で既に学力に開きがあるのが現状です。そのような生徒たちが一つのクラスで一斉に授業を受けるので、「難しいことを分かりやすく」教えなければなりません。

2010(平成22)年の数値では、通信制も含めて高校への進学率は98%。すなわち、クラスほぼ全員が高校に進むことになります。

生徒たちが希望の進路を選択できるように、要点を明確にし、「わかった」「できた」という達成感が味わえるような授業を構築することこそ、プロの教師に求められている役割です。

特別活動

「特別活動」とは、部活動を初め、生徒会活動、学級活動、学校行事などの教科外活動を指します。

2012(平成24)年4月からは、「新学習指導要領」のもとで特別活動を実施。集団活動を通して、心身の発達と個性の伸長を目指すという目的で、指導が行なわれています。

中学を卒業するということは、義務教育を終えるということです。

卒業後すぐ社会に出る生徒もいますし、高校に進むにしてもいろいろな地域から集まってくる同級生や先輩・後輩と新たな人間関係を築いていかなければなりません。

そうなったときに、社会の一員として、またその集団の一人として、よりよい生活を送ったり、円滑なコミュニケーションを図ったりするには、それに近い状況での経験が必要です。

そこで中学校では、部活動やクラスといった単位で活動する場を意図的に設けるのです。

さまざまな問題に直面し、葛藤しながらも、生徒たちが自主的に関わり、場に即した行動・態度がとれるように支援するのも、中学校教師の大切な役割です。

「生きる力」を育む

1996(平成8)年、当時の文部省・中央教育審議会の第1次答申で言及された「生きる力」。

これ以降、教育現場では、変化の激しいこれからの社会をたくましく、そして柔軟に生きていくための資質や能力の育成を重要視するようになりました。

それまでの、いわゆる「知識偏重型」「詰め込み教育」ではなく、自分で問題点を見つけて解決に導けるように、考えたり行動したりできる人を育てよう、というのです。

一般に「課題(問題)解決学習」と呼ばれるこの方法は、生徒が主体的に学ぶため、計画や準備に時間と手間がかかる指導法です。

しかし、思考力・判断力・表現力などを育てることこそ、大人になっていく子どもたちに必要な支援だと考え、各学校で積極的に教科指導や特別活動に取り入れられています。

中学校教師は、常にその生徒の将来像を描きながら指導を行なうという役割を担っているのです。

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