中学校教師の現状と将来性

やりがいのある仕事

平成18(2006)年、全国の小・中学校の校長・教頭・教員の8,059人を対象に「教員意識調査」が行なわれました。この調査では、「今の仕事にやりがいを感じている」という項目に40.8%の先生が「あてはまる」と答えています。

「どちらかといえばあてはまる」と答えた先生と合わせると85.6%の教師が、教職にやりがいを感じていることが分かります。

また、「今の仕事を通じて成長できていると思う」との項目には、86.2%の教員が「あてはまる」「どちらかといえばあてはまる」と回答しています。

後述する「忙しさ」の中に身を置きながらも、小・中学生の学びや育ちをサポートする仕事はやりがいがあり、教員としても人間的にも職務の中で成長を感じている先生が多いです。

忙しすぎる仕事

同調査では「仕事が忙しすぎて、ほとんど仕事だけの生活になってしまっている」という項目もあり、64.7%もの教師が「あてはまる」「どちらかといえばあてはまる」と答えています。

また、ストレス状況を調べた項目では21.3%の教諭(正規採用の教員)が「ストレス予備状態(要注意)」に該当しています。担任や部活動顧問を任されている先生は特に、仕事量も多く、学校への拘束時間も長くなりがちです。

近年では、不登校やいじめ、校内暴力、保護者からのクレームなど、問題を抱える生徒への対応が難しいことも周知の事実です。さらに、自閉症、情緒障害、学習障害などハンディキャップを抱える生徒への指導・支援も増加しています。

社会的に期待される職業

近い将来、自立した大人として社会に出られるように基礎学力を定着させることは、教師に期待されている第一の役割でしょう。

特に中学教師には、生徒たちが希望する進路(主に高校進学)を実現させるために、分かりやすい授業を展開することや、意欲的に学習に取り組む姿勢を身につけさせることなどが求められ、これは時代が変わっても不変です。

さらに、前掲の「教員意識調査」と併せて実施された「保護者意識調査」(平成18年)では、子どもを小・中学校に通わせている全国の保護者6,723名に「学校の先生に授業以外に期待すること」を訊いています。

結果は、75.2%の保護者が「集団生活を通じて他人への思いやりの心を育てること」を挙げていました。

続いて多かった「学校の教育方針や学級における子どもの様子、学校行事の予定などの情報提供」は33.9%ですから、いかに保護者が「教師には子どもの内面の成長を手助けしてほしい」と期待しているかが分かります。

中学三年間は思春期に当たり、家庭で親と交わす会話が減ったり、親からの働きかけを素直に受け入れがたい場面が増えたりします。

しかし、学校という公共の場で、親以外の大人である教師から受ける助言には耳を傾けられる生徒が多かったり、その場では反発しても心には残っていて後の行動が改まったりすることも。

昔と比べて、少しずつ様相を変える教育現場ですが、「教師は社会から期待されている職業である」という根本は変わっていません。

仕事体験談