子育てしながら中学校教師として働ける?

出産・育児休業の制度

産前6週間、産後8週間のいわゆる「産休」が取得できると法律で定められています。この休業中、賃金は出勤しているときと同額が支給されます。

その後は「地方公務員の育児休業等に関する法律」により、正規採用であれば、子どもが3歳になるまで育児休業を取得できます(要申請)。

育休中は給与が出ませんが、子どもが1歳を過ぎる頃まで、加入している共済組合から「育児休業手当金」として一定の金額が支給されます(要申請)。

さらに、育児中は就業時間を短縮して勤務することもできます。

「お母さん先生」をサポートする仕組み

産休・育休中はもちろん、短時間勤務の場合も代替講師が指導・業務内容を引き継ぎます。

学校に復帰するとなると、探さなければならないのが保育所です。最近では保育園も増えつつあり、「お母さん先生」をサポートしてくれます。

都市部では空いている保育園は少ないため、復職前の早い段階で市町村の役所などに入園希望を申請する必要があります。

また、厚生労働省は各自治体が行なう「ファミリー・サポート・センター事業」を推進しています。

これは、子育て中の女性が会員となり、援助したいと希望する人に、保育園終了後あるいは学校の放課後に子どもを預かってもらう等の支援制度です。

30分あたり数百円程度で子どもの世話をお願いできますので、祖父母が同居していない場合や自身もパートナーも部活動指導などで帰宅が遅くなる場合などに利用している人もいます。

周囲からの理解と協力

高校受験を控えた中学三年生の担任をしている途中で妊娠が判明し、生徒にとって大切な時期に代替講師を頼まなければならなくなると、責任感の強い先生であればあるほど生徒に対して申し訳ない気持ちを抱いたり、生徒・保護者の動揺を案じたりするでしょう。

周囲に祝福され、自分自身も母になる喜びに満ちて出産・育児をするために、相応の配慮を求められる点が、教育現場と他の職場との違いです。

そうは言っても授かりものですから、12〜1月に実施される次年度の「校務分掌(学校内における運営上必要な業務分担)希望調査」などで管理職に出産したい旨を伝えておくと、配置が考慮される場合もあります。

さて、子どもの身辺自立(食事、排泄、着替えなどの自立)が確立するのは3〜4歳頃。能力的に確立はしても、母親とのコミュニケーション不足から甘えてくることもあるため、小学校に入る頃まではこまごまと身の周りの世話をしなければなりません。

パートナーや同居の祖父母などからの理解・サポートは必須です。

勤務している間は保育園に預けるにしても、朝、送っていくまで、そして迎えにいってから寝かせるまで、本当に息つく暇もないくらい忙しい毎日になると覚悟してください。

また、集団生活に入るとさまざまな病気に感染しますので、突然、休まなければならないという状況も起こります。

このように、中学校教師に限らずどんな仕事に就いても、子育て中は育児と勤務のバランスに悩むことが多くなります。

希望する「校務分掌」が制限されることも

教員になるからには「担任になりたい」という希望を持っている人が多いことでしょう。

また、学生時代に打ち込んできた経験を活かして部活動の指導を精一杯やりたいとか、生徒会本部の顧問をやりたいなど、教員として自分自身を活かすべく、さまざまな校務分掌に挑戦したいという意欲が湧いてくるのも当然のこと。

しかし、子育て中は子どもの病気などで突然、休まなければならなかったり、保育園に迎えにいく時間の関係で遅くまで指導に当たれなかったりと、希望する分掌を引き受けられない状況が生じます。

ただ、長い教員人生からすれば子どもに手がかかって思うように仕事ができないジレンマにさいなまれるのは一時期に過ぎません。

それより、育児の経験や育児をする中で味わういろいろな感情は、必ず中学校教師としてプラスになります。

実際、一人だけでなく二人、三人と子どもを産み育てながら、生徒とともに学び、成長を願う熱心な女性中学校教師が大勢、活躍しています。

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