戦場カメラマンの仕事内容・なり方や必要な資格・給料を解説

戦場カメラマンの仕事内容

戦地に赴き、その場所や人の様子を撮影するカメラマン

戦場カメラマンは、写真撮影を専門に行うカメラマンのなかでも、戦地に赴き、現地の様子を撮影することを生業とする人のことをいいます。

撮影した写真は新聞・雑誌などのメディアを通じて世に出されることが一般的で、普段はなかなか見ることのできない危険地帯の状況や、そこで生きる人たちの姿を人々に伝えます。

戦場という、平和な日常生活とは異なる場所へ身をさらしにいくため、危険と隣り合わせの仕事といえます。

戦場カメラマンとしての活躍ぶりが認められると、テレビや雑誌などへの出演、講演活動、執筆活動なども行う人もいます。

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

戦場カメラマンの就職先、活躍の場

フリーランスで活動をする人がほとんど

戦場カメラマンの多くは個人事業主、つまりフリーランスとして働き、新聞社出版社と業務委託契約を結び、仕事を請け負っています。

一部の人は「専属カメラマン」として新聞社などと契約を結んで働く人もいますが、正社員として会社に雇われて働いている人はほとんどいません。

売れっ子カメラマンになるまでは自費で撮影へ行く人も多く、日本でアルバイトなどをしてお金を貯め、その資金で戦地へ赴いて撮影をするという生活を送っている人もいます。

戦場カメラマンの1日

渡航後は危険にさらされることも

戦場カメラマンの1日の流れは、どのような活動をするのかによっても変わりますし、さらに日本にいるときと現地の紛争地帯にいるときとでも大きく異なります。

戦地に赴いて仕事をしているときには、緊張感を持ち続けながら現地の状況や様子に合わせて撮影を続けます。

紛争地帯で現地住民に混ざって生活をしたり、ピストルの弾が飛び交う中で移動をしたりしなければならないこともあり、危険な毎日を送る覚悟も必要になります。

一方、日本に戻っているときには別の仕事やアルバイトをして渡航費を稼いだリ、営業活動をしたりといったような毎日を過ごすのが一般的です。

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

戦場カメラマンになるには

新聞社や出版社の仕事を請け負いながら実力をつけていく

戦場カメラマンは基本的にフリーランスでの活動となるため、特別な資格や学歴がなくても、本人の意欲さえあればすぐに活動をスタートすることは可能です。

ただし、カメラマンとしての撮影技術の習得やカメラの扱い方を理解することは必須といえます。

また、紛争地域や戦場状態の外国へ行って撮影をするため、日常会話レベルの外国語(とくに英会話)はできるに越したことはありませんし、この仕事で生計を立てていこうとするのであれば、撮影した写真を発表できる場を作る必要があります。

最初はカメラマンとして新聞社や出版社から仕事を請け負い、地道に依頼をこなしていき、戦場カメラマンとして実力をつけていくのが一般的なルートとなるでしょう。

戦場カメラマンの学校・学歴・学費

カメラマンとしての基礎知識や技術を身につけるために

戦場カメラマンになるにあたって、特別な学校に通わなくてはならないわけではありません。

カメラマンとしての基礎的な知識や技術は独学でも身につけられますが、カメラの専門学校や大学の写真学部などで学ぶと、より効率的に専門的なスキルを磨きやすいでしょう。

この仕事は実力や経験、行動力、熱意などが重視されるため、学歴はほとんど問われません。

ただし、カメラマンとしての確かな腕を身につける努力は求められます。

戦場カメラマンの給料・年収

ほとんど収入がない状態で活動する人も

戦場カメラマンの収入については、その人の活動状況によって大きく異なるため、平均値を出すのは難しいのが実情です。

実績を積んで新聞社などと専属契約を結び、年に何度も戦地に出向くような人は安定した収入を得られる可能性がありますが、 フリーランスの戦場カメラマンは基本的に渡航経費も自費となるため、ほとんど収入がないような人もいます。

戦場カメラマンとしての知名度が上がり、写真集の出版やメディア出演、講演会などまでできるようになると、そちらからの収入も期待できます。

戦場カメラマンのやりがい、楽しさ、魅力

多くの人が見られないものを見ることができる

戦場カメラマンは「戦地」という危険な場所にあえて出向き、撮影をすることで、世の中の多くの人が見ることのできないものをたくさん見ることができます。

なぜ戦争が行われているのか、戦地で生きる人たちはどのような表情をしているのかなど、普段は考えもしなかったことを考えるきっかけにもなりますし、人と人が戦い合う生の現場を目の当たりにすることで、人生観が変わったと話す人もいます。

このような貴重な経験ができることが、戦場カメラマンという仕事のひとつの魅力といえます。

戦場カメラマンのつらいこと、大変なこと

命の危険とも隣り合わせの仕事

戦場カメラマンにとって最も大変なことは、自分の身を危険にさらして仕事をするということでしょう。

紛争地帯や戦争状態の国へ行くということは、いつ自分の命が失われても仕方がないという覚悟を持たなくてはならないということでもあります。

日本の平和な日常生活とはまったく異なる場所に行き、現地の生々しい様子を撮影するのが戦場カメラマンです。

そんな危険と隣り合わせになると思っても、この仕事をしたいという本物の情熱を持てる人だけが、戦場カメラマンになれるといっても過言ではありません。

戦場カメラマンの向いている人、適性

戦場カメラマンとして生きる覚悟と決心

戦場カメラマンは、世の中に数多くいるカメラマンのなかでも、戦場という特別に危険な場所で撮影をしなくてはなりません。

だからこそ、この仕事を目指すのであれば、そのような特殊な仕事をするのだという本気の決心が求められるといえます。

また、もし家族がいる場合には「必ず生きて帰ってくる」といった強い信念を持つことも必要になります。

戦場カメラマンとして生きる覚悟を持ち、そこに本気で向き合える人が、この仕事の適性があるといえるでしょう。

戦場カメラマンの志望動機・目指すきっかけ

戦地のリアルな姿を世の中に伝えたい

戦場カメラマンを目指す人の多くは、もともと使命感が強く、一般の人たちに知られていない戦地の現実を伝えたいといった思いを抱いています。

その背景には世界の歴史や文化、民族問題などに興味があったり、実際に戦場カメラマンとして働く人の声を聞いて、自分も目指すようになるというケースもあります。

ただプロのカメラマンとして撮影をするだけではなく、「戦地のリアルな姿を伝えたい」という強い思いから、戦場カメラマンになる人が多いようです。

戦場カメラマンの雇用形態・働き方

多くの人がフリーランスとして働く

戦場カメラマンは、大半の人がフリーランスとして働いています。

会社に雇われるわけではなく、個人事業主として自ら仕事の計画を立て、活動していくことになります。

したがって働き方の自由度は高いですが、新聞社や出版社などと契約を結んで、自身が撮影した写真を発表する場を確保しなくてはなりません。

一部の戦場カメラマンは専属カメラマンとなり、特定の新聞社などで活動をしている人もいます。

戦場カメラマンの勤務時間・休日・生活

日本で資金を貯め、戦場へ撮影に行く

戦場カメラマンは、日本と戦地を往復するという特殊な生活スタイルになる仕事です。

会社員として働く人はほとんどいないため、個人で自由に勤務時間や休日を定めることができますが、一度戦地に渡航すれば、しばらくの間は帰国できないこともあります。

また、渡航費を稼ぐために普段はアルバイトをしている人もいます。

人によって仕事の進め方やライフスタイルには大きく違いがあるといえるでしょう。

戦場カメラマンの現状と将来性・今後の見通し

報道の場でも不可欠な存在だが、簡単にできる仕事ではない

近年、戦場カメラマンという職業の知名度は急激に高まりましたが、この仕事はカメラマンのなかでもつねに命の危険と隣り合わせの特殊なものであるといえます。

報道の場でも戦場カメラマンは不可欠な存在ですが、誰もが簡単にできる仕事ではありません。

少なくとも、「戦場のリアルな様子を世の中に伝える」という覚悟や使命感がなければ務めることはできず、単なる「楽しそう」「格好よさそう」といった安易な気持ちで続けられる仕事でないことは確かです。