弁護士の給与・年収

弁護士の給料の傾向

弁護士は給与が高い職業として知られていますが、年収については、それぞれの弁護士により大きく異なります。

数千万円もの年収を手に入れている人がいれば、経費を差し引けば給料がほとんどないという人もいます。全体として、収入が下がりぎみという傾向はあるようで、破産した弁護士事務所もあるようです。

なお、一般的には、企業の買収など、経済活動に関わる弁護士の収入が高いと言われています。

日弁連の調査

日本弁護士会(日弁連)は、10年に一度「弁護士業務の経済的基盤に関する実態調査」と2年に一度、「弁護士実勢調査(弁護士センサス)」を行っています。これらに基づき、弁護士の収入と所得の「平均値」をみてみましょう。

弁護士業務の経済的基盤調査

<2000年>
・収入:3,793万円
・所得:1,701万円

<2010年>
・収入:3,264万円
・所得:1,471万円

弁護士実勢調査(弁護士センサス)

<2006年>
・収入:3,453万円
・所得:1,632万円

<2008年>
・収入:3,387万円
・所得:1,598万円

ここでいう「収入」は経費を引く前のいわゆる売上にあたるもので、「所得」が弁護士の年収に該当します。一般的なイメージ通り、弁護士はかなり高年収のようです。

統計のグラフで見ると弁護士の活動として申告した所得(年収)のうち最も高い割合だったのは、500万円〜1,000万円の18.1%でした。

100万円以下と回答した人は6.2%、6,000万円を超える所得と回答した人は3.2%と、非常に幅広く所得が分布しています。

弁護士の活動として申告した所得2008のグラフ

弁護士報酬

参考として、弁護士の料金表ともいえる「弁護士報酬」についてあげておきます。以前は「標準報酬規定」というものがあり、それに基づき報酬を請求していましたが、現在では自由化されています。

しかし、目安がまったくないのでは依頼人も不安ですので以前の報酬規定を元に料金を設定している事務所が多いです。

日弁連の調査によると法律相談の場合、一時間5,000円に設定している事務所が36.1%、1万円に設定している事務所が55.7%となっています。契約書の作成は5万円〜10万円が80%近くを占めています。

訴訟の場合は、着手金が15万円〜20万円前後、報奨金は20万〜40万前後です。

弁護士の平均年収統計

よく、弁護士の賃金を語る場合、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」が引用されます。ただし、これは弁護士事務所などに勤務する給与所得者の賃金であり、自ら開業している人は含まれません。

弁護士の多くはそれぞれ独立開業している「事業主」です。弁護士事務所所属であっても、雇用という形態ではなく事業主であることが多いので、この統計はあくまでも参考の統計となります。

これによると、平成27年の平均年収は35.6歳で1095万円ほどとなっています。調査の母数が少ないためか、年度によりかなりばらつきがあります。

・平均年齢:35.6歳
・勤続年数:6.6年
・労働時間:177時間/月
・超過労働:0時間/月
・月額給与:822,300円
・年間賞与:1,085,900円
・平均年収:10,953,500円

出典:厚生労働省「平成27年 賃金構造基本統計調査」

※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。

平成27年 弁護士の年収(規模別)

弁護士の勤務先の事業規模別の年収では、10人〜99人の事業所に勤める弁護士の年収は1,107万円、1,000人以上の規模は674万円、10人以上規模平均は1,095万円となっています。

1000人以上規模に関しては、企業の法務部に勤める弁護士と考えられます。

弁護士の年収(規模別)_27

平成27年度 弁護士の年収(年齢別・男女別)

男女別に見ると、男性の平均年収が1,161万円であるのに対し、女性は767万円となっており、男性のほうが大幅に上回っています。

サンプルが少ないですが、男性の場合、全体としては年齢が上がるほど年収も上がる傾向にあります。
弁護士の年収(年齢別)_27

※本統計は、調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。